足で稼ぐ?
「営業は足で稼げ」
昔、色々な会社で営業社員の指導に使われていた言葉です。
この言葉の真意は、行動量を増やす事で商談機会を増やし、成果を挙げる可能性を高めるというものです。
昭和から平成に入り、電話以外にFAXやポケットベルはありましたが、まだまだ飛び込み営業等の対面の営業活動が主流で、リアルに動いた行動が成果に比例するという意味では合理的な指導法だったと思います。
意思決定フローの変化
当時、売り手と買い手の間には圧倒的な情報格差がありました。なので、何かを購入しようと思ったら、買い手は売り手から情報を提供してもらわなければ、商品やサービスを比較、選択する事ができませんでした。
しかし、インターネットの普及に伴い、この格差が大きく縮まりました。これにより、買い手は営業と対面で会う時にはほぼ欲しい商品が決まっているというケースが多くなりました。
2つの世界
また、インターネットの普及は、従来のリアルとは別にもう一つのバーチャルな世界を創り出しました。
「足で稼ぐ」とはリアルに移動し、お客様に会い、情報を伝えるという事ですが、バーチャルな世界は電子的に、しかも一瞬で情報を伝達できます。足で稼ぐのではなく、どちらかというと「手で稼ぐ」もしくは「頭で稼ぐ」というイメージでしょうか。
一日中外出している営業が成果を挙げる時代から、一日中社内でパソコンに向かっている営業がトップセールスとなる時代に変わりつつあります。
今は過渡期ですが、できればリアル、バーチャル、2つの世界でそれぞれに合わせた営業活動ができれば効果的です。
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